大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和24(れ)1492 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人市原庄八の上告趣意は末尾に添附した別紙書面記載の通りである。

しかし原判決の認定した事実によれば、判示第一の(二)の事実は被告人の単独

正犯として判示したものであり、証拠説明においても判示同旨の供述とあるから他

の被告人と共犯関係にあるものと認定したものとは認めがたい。然るに法律適用に

当つて判示第一の(二)の事実に対しても刑法第六〇条を適用したことは、正に不

要の法条を適用したものである。かような誤りを犯したわけは、判示第一の(一)

の事実は共犯関係にあるので同実事に対する法律適用に当り、単独正犯と認定した

判示第一の(二)の事実に対しては右法条を適用しないことを明記しなかつた為め

に外ならない。しかし判示第一の(二)の竊盗事実に対しては、刑法第二三五条を

適用しているので、被告人に対する刑の基礎は明らかにされているから、所論の如

き理由齟齬はない。論旨は理由がない。

よつて旧刑訴法第四四六条により主文の通り判決する。

以上は裁判官全員一致の意見である。

検察官 安平政吉関与

昭和二四年八月九日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 穂 積 重 遠

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